アル中病棟~失踪日記2~
だいぶ前に買ったものだけど、自分の感想まとめです。
前作の失踪日記も既読。
失踪日記は追い詰められていく描写もあるけど
野宿した時の雪の朝の描写や、夜の街を一人でうろうろしたり
水道管施設の仕事の時の「あー何やっても人って食っていけるものなんだなー」という強さに解放感を感じたりして
何度も読み返しては癒されていたのですが
今作、アル中病棟ではほとんどが精神病院の中なので、閉塞感が半端なくてけっこうつらい。
嫌な人の描写も多いけど、しかしいい人の描写よりも嫌な人の描写の方が念入りなので嫌な人の描写の方が面白い。
作中、病院に入っても何度もスリップしてしまう人や 「ここを出たら俺は(酒を)飲む!」と宣言する人が頻出するけど私も最近似た経験をして
親族の付き添いで糖尿病教室に通った時に、教室が終わると参加者の
「こんなこと守れるわけないだろ」
「好きなもの食えないくらいだったら早死にした方がよっぽどマシ」
「こんな勉強やるだけ無駄」
「そんな勉強してたら頭おかしくなるわよ」
「やめなやめな」
という言葉を聞いてびっくりした。
と同時に、この「アル中病棟」を思い出した。
飲酒にしろ血糖管理にしろ生活習慣を改めるのはむずかしい。
川泉ポメ