「キツネを飼いならす: 知られざる生物学者と驚くべき家畜化実験の物語」
何かのおすすめで知った本なのですが
有名なソ連/ロシアで行われているきつねの家畜化実験の当事者による一般向けの書籍です。
ドミトリー・ベリャーエフが始めたこの長い実験をリュドミラ・トルートが引継ぎ
現在ではロシアの科学者だけではなく、世界中の科学者によって遺伝子の解析や分析が進められ素晴らしい成果を出しているこの研究の
始まりから現在までの過程を楽しいことも厳しいこともお金に困ったことも政争に巻き込まれたり助けられたり…読んでいて退屈な時間は一ミリもありませんでした。
元はロシア語で書かれている本なのだと思いますが
大変に訳がよく…!
遺伝学や動物行動学に知見がない私でも、ちょいちょい詰まりつつも楽しく読むことができました。
遺伝の発現は遺伝子だけで決まるものではなく
親の特性、ストレスホルモン、環境因子…
従順な特性を持つきつねは大人になるのが遅く、見た目が幼く、普通きつねなら子供の時にしかしない遊びを大人になってもする…
そういえば人間は自らを家畜化した的なやつなんかで読んだな…
従順性をよしと刷り込まれた文化圏の人間てその要素強くなったりしない…?
たとえば
儒教とか…
奴隷制とか…
どうですかね…?
なんてことが読んでてお脳をちらつきました。